セラピードッグの活動内容やもたらす効果は?なるための訓練も紹介

セラピードッグについて知っていますか?
詳しく知らない方でも、テレビなどで見て病院や児童施設などに訪れて人々と触れあっているワンちゃんだ、というイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。

今回はセラピードッグについての活動内容や、もたらす効果について紹介します。
この記事を読むことでセラピードッグとはどんなワンちゃんなのか理解し、新たな発見ができるでしょう。

セラピードッグになるための訓練についても触れていますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!

◆ セラピードッグとは?

セラピードッグとはアニマルセラピーをおこなうワンちゃんを指します。
アニマルセラピーは犬や猫などの動物を介して心のケアをおこなう治療法のひとつです。
ひとことでアニマルセラピーといっても、以下3つの種類があります。

  1. 動物介在療法(Animal Assisted Therapy):医療機関で治療の補助として用いられる方法
  2. 動物介在活動(Animal Assisted Activity):施設などで心の安定を目的としておこなわれる方法
  3. 動物介在教育(Animal Assisted Education):教育現場において道徳的、精神的な成長を促す目的でおこなわれる方法

それぞれ違いはあるものの、上記の3つは併せてアニマルセラピーと呼ばれています。

ちなみにアニマルセラピーには犬のほか猫やウサギ、ハムスターなどさまざまな動物が用いられますが、喜怒哀楽などの感情が見てわかりやすいことや社交性が高いことから、犬が選ばれるケースが多いのでしょう。

◆セラピードッグの活動場所と活動内容

セラピードッグは主に以下の場所で活躍しています。

  • 医療現場
  • 施設
  • 教育現場 など

それぞれの活動内容についても詳しく見ていきましょう。

・医療現場

医療現場で活躍するセラピードッグは直接的な治療はできないものの、深い愛情で患者の心のケアをおこなっています。

  • 歩行困難な患者のリハビリ訓練の付き添い
  • 寝たきりの患者への寄り添い

セラピードッグが一緒に歩くことでがんばろうと意欲が湧いたり、共にベッドで過ごすワンちゃんの存在を感じることで不安が取り除かれたりする効果があります。
実際にセラピードッグと触れあうことで、機能回復を早めた例も報告されています。 。

・施設

高齢者施設や障がい者施設、児童施設などでもセラピードッグは活躍しています。

  • セラピードッグに触れる
  • 撫でながら語りかける

セラピードッグに触れたり話しかけたりすることで心の安定を図れ、スタッフに心を開いてくれるようになった利用者もいるなど、効果を実感し定期的なプログラムとして実施している施設も多くあります。

・教育現場での活動

幼稚園や小学校、中学校などの教育の現場においても、セラピードッグは活躍しています。

  • 動物への接し方を学ぶ
  • どうしたら動物か喜ぶかなど考える

セラピードッグと触れあうことで命やこの世に存在していることの大切さに気づき、想像力や思考力などの生きていく上で欠かせない力を身につけられます。

◆セラピードッグがもたらす3つの効果

セラピードッグの活動場所や内容について見ていきましたが、セラピードッグがもたらす効果として以下の3つがあります。

  1. ストレスの軽減
  2. 抑うつ症状の改善や免疫力の向上
  3. コミュニケーション力の促進

順番に見ていきましょう。

効果1.ストレスの軽減

セラピードッグと触れあうことで、ストレスが軽減されます。
これは人が動物を見たときや触れたときに優位になる副交感神経の働きによるものです。
副交感神経は血圧を下げて心拍数を落ち着かせるなど、いわゆるリラックスした状態をつくり出しています。
ワンちゃんに限ったことではないですが、動物に触れているときに感じる穏やかな気持ちは人の持つストレスを緩和してくれます。

効果2.抑うつ症状や痴呆症などの症状改善

セラピードッグとの触れ合いは、抑うつ症や痴呆症などの症状改善にも効果が期待できます。
セラピードッグによりストレスの緩和や心の安定が図れ、規則正しい生活を送ることで睡眠障害や食欲不振改善に繋がるためです。
ただしアニマルセラピーは人の心を癒やす効果に関しては証明されているものの、科学的な根拠はありません。
今後学術的な面からも、アニマルセラピーがもたらす効果の検証が進められていくことでしょう。

効果3.コミュニケーションの促進

セラピードッグと触れあうことでコミュニケーションの促進につながります。
セラピードッグにより新たな刺激が感じられるためです。

たとえば高齢者を例に取ってみますと、高齢者施設などでは決められたカリキュラムどおりに過ごす中で、表情や会話の変化に乏しくなってしまう方がいます。

偶然出会う人や出来ごとが少ないために、身体や精神面が不安定になってしまうのです。
しかしセラピードッグに触れることで表情が柔らかくなり、今まで飼育した動物について話すなど、スタッフやほかの入所者とのコミュニケーションとれるようになる場合も多くあり、コミュニケーションがスムーズになる効果が期待できます。

◆セラピードッグになるためには

さまざまな場所で活躍し効果をもたらすセラピードッグですが、なれる犬種や訓練としてはどういったものがあるのでしょうか。
順番に見ていきましょう。

セラピードッグになれる犬種

セラピードッグになれる犬種は特に定められていません。
各団体が定める認定試験に合格すればセラピードッグとして活動できますが、適性としては以下のものが挙げられます。

  • 人やほかの動物が好きで攻撃的でない
  • 人見知りしない
  • はじめての環境や大きな音に動じない
  • 健康である

上記の条件を満たし基本的なしつけがされていれば犬種は関係ありませんが、向いている犬種を挙げるとすれば以下が代表的といえます。

  • ゴールデンレトリバー
  • ラブラドールレトリバー
  • ボーダーコリー
  • トイプードル
  • ダックスフンド など

ワンちゃんにより性格はさまざまなので一概にはいえませんが、上記の犬種は穏やかで人が好きな子が多いため、セラピードッグとして多く活躍しています。

◆セラピードッグになるための訓練

セラピードッグとしての訓練は、通常のしつけにくわえて訪問する際のマナーも重要になります。

  • オスワリ
  • マテ
  • ツケ
  • アイコンタクト
  • ベッドに載った際のマナー など

ツケは訓練をおこなうハンドラーに対してだけではなく速度が違う場合や車椅子の方におこなう場合など臨機応変さが求められるため、難しい項目です。 こういったしつけをおこない各団体でおこなわれる試験に合格すれば、セラピードッグとして活躍できます。

◆まとめ

今回はセラピードッグについて活動場所や活動内容、効果やなるための犬種と訓練について紹介しました。
セラピードッグは犬種関係なく訓練し試験に合格すれば活動できるうえ、人々を癒やせる素晴らしいワンちゃんです。
ワンちゃんを飼っている方なら愛犬が周囲をなごませ心を穏やかにしてくれる効果は実感していると思います。

これからもセラピードッグの活躍に注目していきましょう!

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