シャンプー時に行いたい6つの愛犬ケアは?道具と正しいやり方まとめ

愛犬にシャンプーをするときに、ほかのケアも行いたいけどなにをすればいいのか、いまいちわからない、という飼い主さんは多いですよね。
今回はシャンプー時にできる以下の5つのケアで使う道具や、正しいやり方を紹介します。

  1. 爪切り
  2. 耳掃除
  3. 歯磨き
  4. 肛門腺絞り
  5. 肉球・肛門周り

この記事を読むことで普段のシャンプーの流れにケアを組み込めるようになります。
家族である愛犬のケアを負担なくおこなうために、この記事を役立ててくださいね。

【ケア1】爪切りに使う道具とやり方は

爪が伸び過ぎてしまうと肉球がしっかりと地面に着かないことによる転倒や巻き爪、引っかけて爪が折れてしまうなどの危険があるため、月1~2回程度の頻度で爪切りをする必要があります。
爪切りの4つの種類とやり方を見ていきましょう。

≫ 爪切りは自分の使いやすい種類を選ぶ

爪切りには主に以下の4種類があります。

  1. 初心者でも扱いやすい「ニッパータイプ」
  2. 慣れるとスピーディに切れる「ギロチンタイプ」
  3. 子犬に使える「ハサミタイプ」
  4. 出血の心配の少ない「ヤスリタイプ」

爪切りに慣れていない飼い主さんでも扱いやすいのがニッパータイプの爪切りです。
なにを使ったらいいのかわからない方はニッパータイプを使用するといいでしょう。
プロのトリマーも使用することの多いギロチンタイプは輪のような形状の刃の中にワンちゃんの爪を入れ、レバーを握って刃をスライドさせることで爪を切っていきます。
大型犬などの爪の硬い犬種でも素早く爪切りできますが、爪の根元が見えにくかったり上下を逆に持ってしまったりする飼い主さんも多いので、慣れるまで慎重に扱いましょう。
そのほか爪のやわらかい子犬の爪にはハサミタイプも有効です。
ニッパータイプよりも使いやすい場合が多いですが、力が入りにくい構造なので成長して爪が硬くなってきたらほかのタイプを考えましょう。
ヤスリタイプは爪を切るのではなく削るので、血管を傷つけて出血させてしまうリスクが少ないです。
爪の断面が滑らかになるので爪切りの仕上げとして使う飼い主さんもいますが、削られる感覚に驚くワンちゃんもいます。
様子を見ながら飼い主さん自身やワンちゃんに合った爪切りを使用しましょう。

≫ 血管を傷つけないよう慎重に行う

爪切りは嫌がるワンちゃんも多いので手早く済ませてしまいたいところですが、血管を傷つけないように慎重に行いましょう。
切りすぎて血管を傷つけて出血してしまうとワンちゃんが痛い思いをするのはもちろん、出血がなかなかおさまらず飼い主さんも焦ることになってしまいます。
爪切りはワンちゃんの身体を抱えるようにして支えながらおこないますが、脚を高く上げすぎると不安定になってしまうので、飼い主さんが腰をかがめるようにしましょう。

ワンちゃんが白い爪を持っている場合は血管が見える手前まで、黒い爪を持っている場合は特に慎重に切り進め、わずかに爪の断面に白い膜のようなものが見えてきたら止めるようにしてください。

【ケア2】耳掃除に使う道具とやり方は

耳掃除は耳の中の状態を把握し、耳を清潔に保つのに行いたいケアです。
毎日する必要はありませんが、定期的に汚れていないか見てあげましょう。
耳掃除に使う道具とやり方について紹介します。

≫耳掃除はガーゼとイヤークリーナーを使用する

耳掃除はガーゼとイヤークリーナーを使用しておこないます。
動物病院やトリミングサロンではちぎって丸めたコットンをピンセットで挟んで掃除をする場合が多いですが、ご家庭でそこまでする必要はありません。
ガーゼにイヤークリーナーを適量つけ耳の中の汚れを簡単に拭き取ってあげるだけで、十分なケアがおこなえます。

≫ 指の届く範囲のみおこなう

耳掃除で汚れを拭き取る際は、指の届く範囲だけおこないましょう。
ワンちゃんの耳の中の構造は複雑なので、奥を擦って傷つけてしまうと炎症を起こす可能性があるからです。
耳掃除をするときは耳の中の状態をよく見て、普段と比べて耳垢は多くないか、耳の中の色や臭いはいつもと変わらないかなど注意しましょう。

【ケア3】歯磨きに使う道具とやり方は

歯磨きは愛犬の歯周病を予防するために毎日でもおこないたいケアです。
歯磨きに使う道具とやり方を見ていきましょう。

≫犬用や子供用歯ブラシかガーゼを使用する

ワンちゃんの歯磨きには犬用に販売されている歯ブラシか人間の子供用の歯ブラシ、そして犬用歯磨き粉を使用します。
歯ブラシに抵抗をもつワンちゃんの場合は、指にガーゼを巻き付けて汚れを拭き取ってあげるのもいいでしょう。
愛犬の歯磨きをおこなう際は、必ず犬用の歯磨き粉を使用します。
人間用の歯磨き粉はキシリトールが配合されているため、中毒を起こしてしまう可能性があります。
歯磨き粉が無い場合は水で濡らした歯ブラシで磨くだけでも十分効果があるので、ぜひ試してみてください。

≫汚れやすい歯を中心に磨く

ワンちゃんには成犬になると42本もの歯がありますが、やみくもに磨くのではなく汚れやすい歯を中心にしっかりケアしていきましょう。

  • 犬歯
  • 上顎前臼歯(じょうがくぜんきゅうし)
  • 下顎後臼歯(かがくこうきゅうし)

ワンちゃんはフードを食べる際に食べ物を切り裂く犬歯を使い、噛み砕くために上の顎にある前臼歯4本と下の顎にある後臼歯3本を使います。
ワンちゃんの口の構造を理解して、上記の汚れやすい部分をしっかり磨いていきましょう。

【ケア4】肛門腺絞りの道具とやり方

肛門腺とはワンちゃんの肛門の左右に一つづつある袋のことで、中には強烈な臭いのする分泌物が入っています。
分泌物は通常排便とともに少しずつ外に排出されますが、出にくいワンちゃんの場合、分泌物が肛門腺に溜まり破裂してしまう危険があります。
破裂を防ぐために定期的に肛門腺を絞り、分泌物を出すケアを肛門腺絞りといいます。

≫肛門腺絞りはシャワー中に手でおこなう

肛門腺絞りに特別な道具は必要なく、手でおこないます。
分泌物が勢いよく飛び出すこともあるため、シャワー中におこなうといいでしょう。
素手のほうが絞っている感覚が掴みやすいですが、分泌物がつくと少しのあいだ臭いが取れないので気になる飼い主さんはビニール手袋を利用してくださいね。

≫肛門に向かって押し上げるようにして絞る

肛門腺は肛門から向かって4時と8時の位置にある膨らみに親指と人差し指をあて、肛門に向かって押し上げるように絞ります。

力を入れると痛がってしまうので、優しくゆっくり押し上げましょう。
必ずしもすべてのワンちゃんに必要なケアではなく、分泌物が排便時に出ていれば大丈夫です。
出ないからといって何度もおこなうのではなく、2、3回やってみて出なければ終了し、シャワーでお尻を綺麗に洗ってあげてくださいね。

【ケア5】肉球や肛門周りに使う道具とやり方は

トリミングサロンに定期的に連れて行っている飼い主さんでも、自分でシャンプーをする際には肉球や肛門周りの毛をチェックし、伸びているようならケアしましょう。
肉球の間の毛が伸びてしまうと滑って踏みとどまることができず、フローリングなどで転倒の危険があります。
また肛門周りの毛も伸びすぎると排泄物や汚れがついて不衛生になるため、気になった場合はケアしてあげましょう。

≫バリカンかハサミを使用する

肉球の間や肛門周りの毛はバリカンかハサミを使いますが、ハサミは誤って肉球や肛門を傷つけてしまう危険もあるため、用意できるならバリカンがおすすめです。
肉球の間のケアは以下の2つの手順でおこないます。

  1. 爪切りの要領で愛犬の身体を支え、脚を持ち上げる
  2. バリカンを肉球に押しつけすぎず、なぞるように動かしてカットする

肛門周りはワンちゃんを立たせて尻尾を持ち上げるようにして、伸びすぎている毛をカットしてあげましょう。

≫肉球のケアは最初は飛び出ている毛だけ処理するイメージでおこなう

肉球のケアは、はじめは飛び出ている毛だけ処理するイメージでおこないましょう。
できるようなら指を広げて間の毛をカットしてあげるといいですが、指の間の皮膚は薄いため傷つけないように注意が必要です。
飼い主さんが細かいバリカンの使い方に慣れ、ワンちゃんもバリカンの音や振動に抵抗を示さなくなれば、少しずつ指の間に生えている毛のカットにトライしてみてください。

≫嫌がったら無理せずトリマーや獣医師に任せる

飼い主さんがシャンプーする際におこないたいケアについて見ていきましたが、愛犬が嫌がったら中止し、トリマーや獣医師に任せましょう。
無理矢理押さえつけてケアをおこなってしまうと、飼い主さんとワンちゃんとの信頼関係が崩れてしまう恐れがあるからです。
毎日のスキンシップの中で脚先や口元のデリケートな箇所に触れ、徐々に慣れさせていくことが大切です。

まとめ

今回はシャンプー時におこないたい以下の5つのケアについて道具ややり方についてみていきました。

  • 爪切り
  • 耳掃除
  • 歯磨き
  • 肛門腺絞り
  • 肉球や肛門周り

どれも大切なのでぜひおこなって欲しいケアですが、決して無理をすることはありません。
愛犬が嫌がってしまって飼い主さんと築いてきた信頼関係が崩れるようであれば、トリマーや獣医師にお任せしてください。 ケアが難しい場合でも爪が伸びてきた、歯が汚れているなど愛犬を日々観察することは怠らず、しっかり健康管理をおこなっていきましょう!

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